練習について

子どもの成長サイクルのページで述べているように親子スポーツ教室では子ども達のご自宅でのトレーニングメニュー、トレーニング回数については子ども達自らが考え、宣言し、決めます。

トレーニングメニュー、トレーニング回数は子ども自身が練習の中、身体と会話していく中での感性、感覚からつくられていきます。

ここでの一つの狙いは「練習」=「頑張るもの」「しんどい」というものから脱却し、「練習」=「心地良いもの」「身体と会話ができる時間」というものを子ども達が感じられるようになっていくということです。

 

今までの日本の多くの教育現場では先生、指導者がメニューや回数を決めてきました。ですがこれでは練習、勉強の目的というものが「決めた回数をやりとげること」になってしまいます。何より子ども達の身体との会話、感性、論理的な考え方というものが育っていきません。そしていつしか「練習」=「頑張るもの」「しんどい」というイメージが強くなっていき、スポーツ・勉強と場面を問わず挫折していく子ども達を増やしていきます。

 

逆に、先生・指導者でなく、子どもがメニューや回数を決めることは、子ども自身が身体の深みを感覚的に知り、その深さを追求する努力を積み重ねるサイクルを生み出します。そして、おのずと自分で身体との会話の中、メニューや回数を決めていけるようになります。

 

そうなっていくと、この練習は今の自分だったらこれぐらいすれば効果的だと徐々にトレーニング回数を増やしていったり、さらに高度なトレーニングメニューを組んでいくことが子ども自身でできるようになります。

 

そうやって身体地図を広げていき、「身体脳」と呼ばれる身体が何かできるようになる回路を育て、つくっていくことが「練習」です。

 

 

そういった「練習」の積み重ねができる環境が増えていってこそ「スポーツは人を育てる」と誇りをもっていえる道筋が生まれてくるのだと思います。